あの日の登下校
京都は大学が多い街。学生時代を京都で過ごした人も多いはずです。このコーナーでは、そんな方々に、自身の学生時代を振り返ってもらう中で、バス停や地下鉄沿線の隠れた名所を紹介します。今回は聖護院八ッ橋総本店 店主の鈴鹿可奈子さん。京都で生まれ育ち、小中高から大学まで学生時代をどっぷり京都で過ごした鈴鹿さんに、思い出を語ってもらいました。

聖護院八ッ橋総本店 店主
鈴鹿 可奈子さん
PROFILE
京都市生まれ。京都大学経済学部経済学科卒業、在学中カリフォルニア大学サンディエゴ校エクステンションにてPre-MBA取得。卒業後、信用調査会社勤務を経て、2006 年聖護院八ッ橋総本店入社。「守るべきことを守ること、続けていくことが大事」という父・鈴鹿且久会長のもと、長い歴史と伝統の味を守り受けつぎながらも、新しい商品づくりに日々努めている。2011 年には新しい形で八ッ橋を提供する新ブランド「nikiniki(ニキニキ)」を立ち上げた。現在、代表取締役社長。京都府教育委員会委員。
地下鉄烏丸線で通学した高校時代。
友人たちと過ごした放課後の京都駅かいわい
同志社中学校から同志社高等学校へ進み、高校の3年間は地下鉄烏丸線で通学していたという鈴鹿さん。
「自宅からバスや自転車で丸太町駅まで行って、そこから高校がある国際会館駅まで乗っていました。
高校3年の時は大阪の塾にも通っていたので、放課後、友達と一緒に地下鉄で京都駅まで行って、JRに乗り換えるまでのわずかな時間が楽しかったです。


当時流行っていたプリクラを撮ったり、ダンス系のゲームで遊んだり…。
確か、駅ビルが開業してすぐくらいの頃だったと思います。ああ、思い出してくると懐かしいですね」


地下鉄全駅を巡る駅名はんこラリーで
改めて気づいた、地下鉄時間の愛しさ
同級生と話が弾んだ時は、「くいな橋」や「竹田」など友人が利用する駅まで一緒について行き、改札を抜けて駅周辺を少しだけ散策することも多かったとか。

「地下鉄って、地上を走るバスと違って外の景色が見えないじゃないですか。
だから余計に、地上に出た時に広がっているその街の景色が新鮮に見えるんです。
駅ごとにカラーというか、街の個性を感じます。普段行かない場所の、全然違う景色を楽しむことは昔から好きですね」

地下鉄駅周辺の散策が好きという鈴鹿さんは、この春から小学2年生になった長女と一緒に地下鉄全31駅をめぐる駅名はんこラリーにも挑戦し、親子で全駅制覇を達成した。
一番のお気に入りの駅は、東西線の「蹴上」。
「コンコース階から階段を上がってくると『こんなにもすぐ、桜が咲いているところに出られるんだ!』って、感動しました」

駅名はんこラリーをきっかけに、京都市内の移動は「車よりも、地下鉄の方がスムーズな場面も多い」と改めて気づいたという。
「地下鉄の中で本を読むのが好きなんです。
適度な人混みが、逆に落ち着くというか。
娘も読書が好きなので、駅名はんこラリーをしている時も、二人で並んで本を読んでいたことも。
高校時代もそうだったと思うんですけど、大切な人と一緒に過ごす空間としても地下鉄は面白いですよね」


自宅からも徒歩圏内、
大学時代を過ごした百万遍
京都大学で学んだ4年間は、自宅からすぐ近くということもあり、もっぱら自転車か徒歩で移動していたという鈴鹿さん。
「授業が休講になったら、『じゃあ一度、家に帰ろうかな』というぐらい大学と家が近かったんですよ。
大学周辺の百万遍は、歩いて動ける範囲に色々なお店が集まっているので、友人たちと談笑しながらてくてく歩いていた思い出が多いです」

カフェや定食の店、古書店、ラーメン店に中華料理店と、学生街らしいお店が揃う百万遍。
その中でも鈴鹿さんのお気に入りは「カフェコレクション」と「戸隠流そば打ち処 實德(みのり)」。
「カフェコレクションさんは夜遅くまで営業されていて、メニューも豊富なのでちょくちょく行っていました。
ジャンクな感じなんですけど、いわしコンビーフライスが結構好きです。

實德さんはお蕎麦がすごい美味しくて、お酒と一緒に楽しめることもできるみたいですよ」

大学時代は文芸サークルに所属し、小説を執筆して同人誌も発行していたという鈴鹿さん。
「少し前ですけれど、有川浩さんの『阪急電車』という小説がありましたよね。実は私も高校時代に、地下鉄烏丸線の駅をテーマに短編小説を書いたんです。国際会館から竹田までの駅を舞台にした連作で、それぞれの駅の特徴がユニークだなと思って。東西線も延伸されている今なら、もっと面白い作品が書けるかもしれません(笑)」
学生時代とはまた違った目線で京都の街を眺めてみると、懐かしい思い出と新しい発見が同居した、奥深い魅力に気付かされる。地下鉄に揺られる時間は、そんな京都を味わう日常の中の「小さな旅」なのかもしれない。

連載シリーズ「MOTTO! ハンケイ500m」とは?
京都市交通局による、地下鉄・バス利用促進の取組「MOTTO!」。後述の『「3つのもっと」を皆の「モットー」に』をコンセプトに、「市バス赤字系統の利用促進」、「地下鉄とバスを組み合わせた移動への誘導」を重点としたさまざまな取り組みを展開しています。
地下鉄・バス「MOTTO!」利用促進プロジェクト とは
https://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000342840.html
「3つのもっと」
- もっと周辺部のバスに乗ろう!
- もっと地下鉄を組み合わせて移動しよう!
- もっと沿線地域を活性化しよう!

そんな「MOTTO!」と、京都の多様な価値観を「バス停」を起点に発信してきた『ハンケイ500m』がコラボレーション。「MOTTO! ハンケイ500m」と題して、月1本のWEBコンテンツを発信していきます。
地域情報誌『ハンケイ500m』に収まりきらない京都の知られざる魅力や、地下鉄・市バス利用で出会える素敵な人やスポットなどを発信。もっともっと、京都の魅力を楽しめる連載シリーズが始まります!
カフェコレクション
TEL
075-722-0737
ACCESS
京都府左京区北白川追分町67
最寄りバス停
京大農学部前
営業時間
11:00〜21:00
定休日
木曜日
戸隠流そば打ち処 實德(みのり)
TEL
075-722-3735
ACCESS
京都市左京区北白川久保田町57-5
最寄りバス停
北白川、銀閣寺道
営業時間
12時~14時、18時~21時半(日祝は12時~15時)
定休日
火曜日、高校駅伝、女子駅伝、京都マラソン開催日
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