ホイットー!ホイットー!どうも、お祭り男のちくりんです!っつっても、お神輿を担がせていただくのは今回でたかだか5回目なんですけどね。
初めて担がせていただいたのは北野天満宮の前身神社である文子天満宮の文子祭の還幸祭のお神輿でした。

僕が大黒湯を継業するまでアルバイトで働かせていただいていたサウナの梅湯と同じくゆとなみ社の経営する銭湯、源湯の常連さんに神輿会の方がいはりまして、その方にお声がけいただいたのをきっかけに、春の文子祭の還幸祭に続いて秋の瑞饋祭の還幸祭と二度担がせていただきました。瑞饋祭では上七軒を通って北野天満宮へと入っていくのですが、その際上七軒の芸舞妓さんらが見送ってくれはります。美しい舞妓さん芸妓さんの声援を受けて士気が上がるお祭り男たち。
今年の春は大黒湯のリニューアル工事で忙しく行きそびれてしまいましたので、来年こそは北野をどりも観に行こうと思います。

源湯の番台には立ったことはないのですが、京大銭湯サークルとして何度か風呂掃除を手伝わせていただいたことがあります。大黒湯と同じく壁一面に山々を描いたタイル絵があり、床や浴槽のタイルも彩りやパターンが豊かで見た目がとてもかわいいのが特徴。

サウナは壊れて使えませんが、程よい温度のお湯と水風呂の交互浴でしっかり気持ちよくなれます。そして何よりおばあちゃんの家に遊びに来たのかと錯覚してしまうような湯上がりの休憩スペースが居心地抜群で、ついつい長居してしまいがち。

そんな最高な銭湯、源湯は京大の大先輩でもある森見登美彦さんの小説『四畳半タイムマシンブルース』に登場する銭湯「オアシス」のモデルになっています。主人公の「私」の宿敵であり盟友である小津は僕と同じ京都大学工学部電気電子工学科。同じ学年を何度も繰り返しているという点においても、かなり似ていると言えます。授業そっちのけで人力車を引いて貯めたお金を使って自転車で全国を旅して回り、旅先で銭湯にハマって風呂なしの熊野寮に引っ越して毎日京都の銭湯を巡り、ついには風呂屋の大将となって舞妓さんたちのために風呂を沸かし、常連のお客さんたちと一緒に祇園祭の神輿を担ぐ。なかなか面白い京大生かと。森見さん、小説化お待ちしております。

大黒湯の常連さんにお誘いいただいてゑびす神社の神幸祭でお神輿を担がせていただいたのをきっかけに三若神輿会に入らせていただき、17日の神幸祭、24日の還幸祭と二週連続で八坂神社の御祭神である素戔嗚尊がお乗りの中御座神輿を担がせていただきました。

僕の他にも3人のスタッフが参加させていただいたのですが、全員もれなく肩がボロボロ。なんせ夕方5時から夜の10時まで担ぎっぱなし。途中で足が攣り道端でひっくり返っている人も何人か見かけました。

えべっさんとは神輿の重さもギャラリーの数も桁違いで、溢れんばかりの観衆を前に担ぐ神輿に気持ちは昂り肩の痛みも忘れるほどでしたが、沿道に見慣れた顔が並び、馴染みのお店の前で神輿を差し上げるあの一体感を思い出して少し寂しくもなりました。えべっさんも祇園祭も、どっちも最高。また来年も絶対担ぎます。

夜までお神輿を担いだ後、帰って入ったうちの風呂は格別でした。激熱風呂は少々肩にしみましたが。そしてそのままお布団に飛び込んでバタンキュー、とはいかず、、、、
前回の記事でも触れた通り、祇園祭の期間は大学の試験期間。大学生のアルバイトはなかなか集まらず、翌日の朝風呂に向けてやむなく僕も神輿終わりの体でそのまま深夜掃除に参加。朝5時まで風呂掃除をし、沸かしたての風呂で汗を流して、朝番台シフトの子と交代してようやく床につきました。それから昼過ぎまでは泥のように眠りましたね。いやあ流石に疲れた。

そういうわけで今月は何度も店主自ら徹夜で風呂掃除しております。この間なんか徹夜で風呂掃除してそのまま朝6時から4時間並んでラーメン食べてきました。
なにゆえそんな無茶をって?? 北白川のラーメンますたにが今月19日をもって無期限休業されたのは京都のラーメン好きの方ならきっとご存知のことでしょう。実はますたにの大将とは風呂仲間でして、同じく風呂仲間のみんなと一緒に最後の一杯を味わいに行ってきたってわけでございます。

北白川に住んでいた頃は大学の昼休みによくふらっと食いに行ったもんでしたが、大黒湯を継いでからとんといけておらず。無期限休業の報を受けて2週間前にも一度10時から2時間並んで食べて来たんですけども、大将の最終日は俺たちで見届けようぜということで最後にもう一度。気合い入れて朝6時から並びに行ったんですが、それでも一番乗りとはいきませんでした。なんと先頭のご夫婦は4時半から並んでいたとのこと。そして振り返ればいつの間にか終わりが見えない程の長蛇の列。すごいぜ、ますたに。こんなにも愛されてるぜ。

持ち込んだキャンピングチェアに座ってスマホでワールドカップの3位決定戦を見ながらうたた寝すること4時間、ようやくありついた一杯。泣いても笑っても最後の一杯。いつもよりスープがちょっぴりしょっぱく感じる、なんてことはなく。いつもと変わらぬおいしさでしたが、スープが減るごとに切なくなりました。最後の一杯もいつも通りまくらせていただきました。

この日ばかりは自分とこの風呂ではなく、かつて週6で通った銭湯へ。サウナの中でますたにの大将に長いことお疲れ様でしたとお伝えしてきました。
後日、今度はますたにの大将が大黒湯に来てくれはったんですが、そこでうちの常連さんとばったりしてびっくり。なんと僕を神輿会に引き入れてくれた常連さんとますたにの大将が20年以上の旧知の中でした。
風呂って人を繋ぐんだなあ。そんなことを改めて目の前でまざまざと見せつけられた瞬間でした。
京都に引っ越して来て、毎日銭湯に通っている内にそこで繋がる人の輪に混ぜてもらって、いつの間にやらどっぷり浸かって、気がつけばその中心にいる、そんな自分の現在地を誇りに思いますし、その責任も自覚しているつもりです。
風呂で繋がる人の輪の中心、それこそが僕の目指す理想の風呂屋像。
この街の顔と呼ばれるような風呂屋に俺はなる!!!!
