Foot Create 足対談 vol.4
安田歯科医院の安田和善さんは、「歯にとって足はとても大事」と話す。歯科医師とフットケアの専門家が、足と歯の深い関係について熱く語り合った。

櫻井 一男
PROFILE
<フットケアの専門家>フットクリエイト インソールデザイナー

医療法人 叡晋会 安田歯科医院 理事長
安田 和善
PROFILE
1961年京都生まれ。城西歯科大学歯学部卒。1991年開業以来33年、「患者さんの口の中を一生涯サポートする」歯科医院として、幅広い年代の歯科診療を行う。
歩き方や立ち姿は診察の助けになる
櫻井: 普段私は、安田歯科医院で歯のケアをしてもらっています。その際に「足は大事」というお話を聞いて、もっとくわしくお聞きしたいと思いました。

安田: はい。僕はよく奥の診察室から、患者さんが廊下をどう歩いておられるのかを観察して、診療に役立てています。
櫻井: 安田先生の診察は、患者さんの歩き方を見ることから始まるのですね。具体的に歩き方と歯の治療に、どんな関係があるのですか?
安田: 歩き方で、重心に傾きがないかを見ているのです。歯と足はつながっていますから。もし口の右半分の歯が欠けたままで歩いたとしたら、身体は右側に傾いてしまうでしょうね。
櫻井: そうなんですか!
安田: 実は、噛み合わせが身体に与える影響は大きいのです。噛み合わせは、専門用語で咬合(こうごう)といいます。咬合が悪いと、頚椎(けいつい)が曲がり、腰椎(ようつい)、股関節や膝がゆがんで、痛みが出るなどの症状を招きます。逆に年齢や筋力低下で、姿勢や歩行バランスが変わると、やはり咬合に影響を与えます。
櫻井: なるほど。歯と足は密接な関係にあるのですね!
安田: 下の歯が生えている下顎(かがく)は、人体の中で唯一、正中線(せいちゅうせん:左右対称となる身体の中心を通る線)をまたいでいるのに、固定されていない骨です。下顎は、両耳の下の骨から筋でぶら下がっているだけです。あまり知られていませんが、下顎は身体全体のバランスを取るのに重要な役割を果たしています。
櫻井: 確かに、固定された上顎に対して、下顎は自由自在に動きます。これでバランスをとっているのですね。
安田: 人間が立っているとき、下顎の咬合面は水平になっているのが、姿勢を含めて身体全体にとって理想的です。
櫻井: なるほど。下顎の高さが左右同じじゃなかったら、姿勢や歩き方に影響が出そうな気がします。でも、歯の治療にどんな関係があるのですか?
安田: 左右非対称だったり、前歯が出ていたり。そんなときに噛み合わせを直すわけですが、なんらかの基準が必要になります。歯科医は、目の瞳孔線(どうこうせん:遠方を直視したときの左右の瞳孔を結んだ線)と下顎の噛み合わせが並行になる状態を、基準線にしています。これは、どの歯科医も同じです。
櫻井: そうか、正しい噛み合わせが、左右の目の高さと下顎の位置によって決まるとは、知りませんでした。

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自分の歯と足で一生楽しく暮らすために
櫻井: 私たちは、お客さまにいつまでも自分の足で歩いていただきたいと願っています。そのためには、まずはご自身の姿勢や骨盤の傾きがわかるよう、お客さまの立ち姿を撮影します。
安田: 僕も最初にフットクリエイトさんで撮影してもらいました。あの撮影は傾きが自覚できるので、とてもいいですね。
櫻井: ありがとうございます。客観性が大切です。きちんと計測すると、その方にぴったりの靴を合わせることができます。
安田: 僕の足は、自分で思っていたよりも甲が高かったんです。インソールも調整していただきました。フットクリエイトさんで姿勢と足を計測してもらうと、自分の足への認識が正しいかどうかわかります。

櫻井: 足も歯も、自己判断は難しいんですよね。
安田: そうですね。歯科医の立場からいえば、咬合が悪ければ、虫歯や歯周病になりやすくなります。ただ噛み合わせは自分で鏡を見てもわからないですし、加齢や健康状態でも変わります。定期的に歯科医に通うことをお勧めします。
櫻井: 安田先生は「患者さんが自分の歯で一生快適に食事ができる」を目標としています。そこが「100歳でも元気に歩く」フットクリエイトの考え方と共通します。
安田: 私は、歯の治療自体は終わっても咬合の状態がよくならない患者さんには、場合によっては「フットクリエイトさんで靴と歩き方を相談してみてください」と言うこともあります。股関節がよく動き、スタスタ歩ければ、咬合にもいい影響があるからです。
櫻井: 光栄です。歩数の多さを目指すよりも、一歩一歩の歩き方の質を高めてほしいです。姿勢よく、大股で颯爽と歩いている方は、身体も若いですね。
安田: 100歳過ぎても自分で歩いて、自分で食事ができる。そんな社会を目指したいですね。
フットクリエイト
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