Foot Create 足対談 vol.5
マイム俳優の谷啓吾さんは、舞台に立つときの基本は「歩き方」という。俳優とフットケアの専門家が、足の構造について熱く語り合った。

櫻井 一男
PROFILE
<フットケアの専門家>フットクリエイト インソールデザイナー

マイム俳優
谷 啓吾
PROFILE
大阪芸術大学芸術学部舞台芸術学科卒業。関西を中心に舞台や文化事業に出演、マイム俳優いいむろなおき氏に師事。京都「ギア-GEAR-」の立ち上げからマイムで出演中。TVドラマ、映画等にも出演し、俳優としても活動の場を広げている。
西洋発祥のマイム、「美しく歩く」が基本
櫻井: 「ギア-GEAR-」の公演、すばらしかったです! 身体の動きで心の奥底まで表現される、まさに芸術ですね。
谷: ありがとうございます。僕が担当しているマイムはヨーロッパ圏で生まれたといわれている表現方法です。
櫻井: 歩き方を見ても、足先まで繊細に神経が行き届いているのがわかります。どれほど鍛錬されてこられたのかと。
谷: 足の専門家である櫻井さんにそう言っていただけると光栄です。マイムの基本は美しく歩くこと。とくに足の使い方が独特で、つま先とかかとへの重心移動が「それらしく」見せるためには大切なんです。

櫻井: なるほど! しかも舞台の役柄は人間型ロボット「ロボロイド」。精巧な動きに圧倒されました。
谷: ありがとうございます。普段、家から駅まで歩くときも、つねに歩き方を考えています。
櫻井: 私たちフットクリエイトが目指すのは「100歳まで自分の足で歩く」です。その人の身体のクセに合せて無理なく歩くことで、長く使える身体になることを目指しています。その点では「美しさ」を目指すマイムとはゴールが違いますね。
きちんとケアをして痛みのない身体を目指す
櫻井: そもそも日本人は、西洋人とは骨格が違います。マイムのように西洋で生まれた表現を骨格が異なる日本人がすると、身体的には負担が大きいのではないかと想像します。
谷: そうですね。最近、メンテナンスも大事にしていて、整骨院に通い始めましたが、根本的に身体の使い方を見直すいい機会と思っています。個人的に注目しているのが日本古来のナンバ歩き。右手右足、左手左足を同時に出す歩き方です。今、櫻井さんの「日本人に負担のない身体の使い方」という話を聞いて、気づいたことがあります。私は小学生から少林寺拳法を、大学では狂言を学びました。どちらも腰を落とした構えです。ナンバ歩きといい、腰を落とした構えが、私に合っているのかもしれません。
櫻井: そうでしたか。ナンバ走法で、飛脚が長距離を驚異的なスピードで駆けたという記録が残されています。
谷: そんな記録が!
櫻井: 一般的な走り方は、身体を左右にひねって足を前に出します。それに対し、ナンバ走法は、身体を左右にひねらずに肩甲骨と骨盤を上下に連動させて進みます。マラソンランナーでも取り入れている人がいます。
谷: へえ~っ(と試す)。あっ、まさに! この体感の使い方、参考になります。
櫻井: 谷さんのように身体を酷使する方は、日常では身体の負担のなさを重視して動かれると、身体は変わると思いますよ。
谷: ありがとうございます。もうひとつ、足裏のアーチの低下も気になっているのですが。
櫻井: 足裏のアーチの崩れは年齢や運動不足、合わない靴での歩行などさまざまな要因があります。谷さんの要因は足の酷使と想像します。足裏のアーチは3つあるのをご存知ですか?
谷: 3つもあるんですか?
櫻井: 足裏の内側のアーチはつちふまずです。他にも外側、指のつけ根と、3つのアーチがあります。いずれも身体のバランスや歩行時の衝撃吸収に不可欠で、足のアーチは全身の健康を支える基盤なんです。
谷: それは知りませんでした。
櫻井: まずはいまの足がどのような状態で、なぜ腰に負担がかかったのか、今度谷さんの足を計測・分析しましょうか・
谷: ありがたいです。
櫻井: 身体のどこかに痛みがあると、歩くこともしんどくなります。ケアは大事です。谷さんにはこのすばらしい舞台をずっと続けてほしいですから。
谷: ありがとうございます。ケアをして痛みのない身体を作り、夢に向かって邁進します!

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