京都のフリーマガジン『ハンケイ500m』編集長の円城です。
毎回、京都にあるたくさんのバス停から1つを選びそれを拠点に半径500mを探索。多様な価値観で幸せに暮らす人を見つけて取材しています。
その人が、アウトプットしていることはさまざまでたまたま飲食店を営んでいるときには美味しそうな料理が紙面に並ぶことも。とにかく、ものすごく多くのユニークで素敵な人に日々出会います。
“自分が納得するお豆腐”をまだ作れないと嘆き毎日改善する豆腐屋さんのご主人。

世界各国の豆料理の多様性に魅了され世界中の豆をレシピとともに軒先で小売りする店主。

地元京都人もいらっしゃれば、大学時代を過ごした京都にそのまま居着いてしまったという人もおられます。
そんなこともあって、最近改めて感じるのは京都には学生が多い、ということ。
小さな範囲に、大学が点在していることもあるのですが見回してみると、学生が住む街だからこそのお店が京都にはいろいろあります。喫茶店、古書店、銭湯、定食屋、ライブハウス……。
そういうお店の多くは、学生が通う、集うことが前提となって創業され、今も続いています。
多くは1950〜60年代ごろから、場合によってはもっと前から、たくさんの学生文化を生み出してきたお店はそれぞれにオリジナリティがあり、おもしろいです。



雅やかな伝統文化を醸す京都の魅力は世界中の人に愛され、近年は外国人旅行客もたくさん訪問してくださいます。
でも、学生時代を過ごした京都の街を旅してみたい———。
そんな思いを持って恋人や友人、家族……大切な人と、京都を訪れる人も少なくないはず。
レトロな外観や内装をただ見にいくのではなくあの日のあの時間にタイムスリップするような旅。
横で談笑している学生があの日の自分と重なるようなそんなノスタルジックな時間を京都で過ごしてください。
そして、京都で学生時代を過ごしてないぞ! という方にもそんな目線で京都を見渡してほしいのです。
ふらっと入った古い喫茶店の奥にいつも珈琲をすすって文庫本を読んでいた学生があの小説家なのかも……。
そしてその向かいのライブハウスは、むかし学生だったあのミュージシャンがアルバイトしていたかもしれません。

すこし変化をつけたワードで大阪の魅力も知りたいので次回「大阪の素敵とは」で、お願いしたいと思います。
写真/ハンケイ500m編集部