嵯峨広沢の自然豊かな環境にある不動産会社・彩里が、2026年にこれまでにないコンセプトのモデルルームを左京区岩倉にオープンします。京都の資材を使い、京都の職人の手で建てる「ものづくり」への思いを、京都で活躍するゲストと語り合います。今回は洛中唯一の蔵元・佐々木酒造を訪問、四代目佐々木晃さんと話しました。

佐々木酒造株式会社 代表取締役
佐々木晃
PROFILE
多様な人に、日本酒の美味しさを伝えていくことが、私の使命です。
京都出身。3人きょうだいの末っ子ながら、長男は会社員、次男は俳優(佐々木蔵之介)になり、家業を継ぐため、1995年、佐々木酒造に入社。時代のニーズに合わせた商品づくりに努めるとともに、日本酒講座や京都の食文化の講演、酒蔵ツーリズムを通じて日本酒ファンの拡大に取り組む。

株式会社彩里(さいと) 代表取締役社長
三輪幸徳
PROFILE
自分らしさに気づき、豊かな生き方に近づく。そのお手伝いをしたい。
京都出身。同志社大学経済学部卒業後、生命保険会社や注文住宅会社を経て、株式会社彩のルーツである不動産会社に就職。2022年から嵯峨の里山オフィスで「半農半X」のライフスタイルを実践提案、畑で野菜をつくりながら不動産の利活用、売買、相続のコンサルティングに携わる。京都芸術大学通信教育部で建築デザインを勉強中。2児の父。
京都ならではの目利き力
三輪: 左京区岩倉で京都の建材を用い、住む人が自分らしく暮らせる、新しい家づくりを計画しています。その良さを皆さんにどう伝えたらいいか、思案しているところです。
佐々木: 岩倉は高級住宅地。京都の建材を駆使した家は注目されそうですね。私は132年続く蔵元の四代目。京都の酒蔵の起源は室町時代の洛中で、中期には300軒の蔵元がありました。この一帯は良質な地下水に恵まれていることから、豊臣秀吉が聚楽第を建て、敷地内の千利休の茶室で一緒にお茶を楽しんだという話も残っています。うちの蔵はちょうど聚楽第の南端に位置しています。

三輪: 秀吉が「良い水」と称えた銀明水で仕込む「聚楽第」は、ふくよかで華のある旨さが広がり、私も大ファンです。5月には令和6酒造年度全国新酒鑑評会で金賞を受賞されたそうですね。おめでとうございます。
佐々木: ありがとうございます。杜氏とともに伝統を守り、基本に忠実に、ひたむきにやってきたことが評価され、うれしく思います。

左より、【夏季限定】東方(なつざま)純米吟醸原酒720ml 1,760円、聚楽第 純米大吟醸1,800ml 7,260円、古都 純米吟醸1,800ml 3,190円。
三輪: 米も京都産にこだわっておられるのですか。
佐々木: 特別純米など京都産100%のものもありますが、基本はその年の一番いい米でつくります。米は毎年出来具合も異なります。今年は米不足で原料確保が難しいです。例年で言えば京都産は収穫量も少ないため、米どころである石川県や福井県の米を選ぶこともありますね。
三輪: なるほど、素材が気候に影響されるものなので、京都限定とすると限界があるのですね。
佐々木: もともと京都には全国から名品が献上され、目利きのセンスが磨かれてきた歴史があります。全国の良いものを選ぶことで、多くの逸品が生まれるのです。たとえば、佐々木酒造の「古都のリキュール」には、味も香りもすばらしい、瀬戸内産檸檬と高知産柚子を使用しています。爽やかな飲み心地が、若い人にも好評です。
三輪: いまのお話、ハッとします。私は建材を京都産限定と考えていたのですが、少し視野狭窄(しやきょうさく)だったかもしれません。
佐々木: 私は建材に詳しくはないですが、同じ銘木でも年によって差があるのではないでしょうか。
三輪: まさにおっしゃる通りで、家のどこに使うかの適材適所も含め、広い視点で上質な木を選ぶことの大切さに、気づかせていただきました。
多様な人へのアプローチ
三輪: 通常、モデルルームに来られるのは、まさに「家を探している」方が大半です。しかし、来年オープンするモデルルームには、多様な人に来てもらい、「豊かな暮らし」を提案しようと思っています。たとえばパンを焼いてマルシェで並べたり、子どもたちと遊ぶイベントを開催したり。「ここでパンを焼きたいな」「趣味の集まりの場にしたい」など、自分らしさをイメージするきっかけをつくりたい。それが、豊かな暮らしにつながると思うからです。


佐々木: その考え方はすてきですね。「出会い」は大切で、私も日本酒を飲まない人に興味をもってもらえるイベントや、酒蔵見学ツアーを開催しています。海外からの参加者も年々増えていて、試飲すると「フルーティー!」「口当たりが良く飲みやすい」とファンになって下さる方も多いです。
三輪: 若い世代の日本酒離れが言われますが、イベントなどの場があると魅力が発見されやすいのですね。
佐々木: 古来、日本酒は神事・お祭りに欠かせないもので、コミュニケーションを広げる役割も果たしてきました。これからも楽しく人が集まり、「日本酒があると気持ちが華やぐね」と気づく機会をどんどんつくっていきたい。それが、老舗を存続していくことにつながると思っています。
三輪: まさにそうですね。私も良いものを実直に提供し、持続していくために、多くの人に伝える機会を作っていきたいと思います。
株式会社彩里(さいと)
TEL
075-432-7655
ACCESS
京都市右京区嵯峨大沢落久保町5番地1
最寄りバス停
広沢池・佛大広沢校前
営業時間
9時~18時
定休日
日・水
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