まいど、大黒湯若大将のちくりんです。もう12月ですか、一年っちゅうのはあっと言う間ですねえ。師走ですよ、師走。「師が走る」と書いて「師走」。諸説ありますが、ここで言う師というのはお坊さんを指しており、年末の法要でお坊さん達が忙しく走り回っておられるその様子から師走と言うようになったとかなんとか。大掃除だなんだと風呂屋も年末はやることが多く、僕も目が回るほど忙しい日々を送らせて頂いております。ちなみに!今年の大晦日はなんとオールナイト営業しますので、京都で新年をお迎え予定の方はぜひとも大黒湯へお越しください。清水寺や八坂神社へ初詣に行った後、大黒湯で新年初風呂いかがでござんしょ。御来湯お待ちしております。
そう言えばこの間、お坊さんではありませんが、舞妓さんが走っているのを見かけました。いつも通り深夜1時に店を閉め、洗濯したサウナマットとレンタルタオルの乾燥をかけにコインランドリーに行って戻って来ると、前方をかける影が一人。こんな時間に忙しいな~と思って見ていると、大黒湯に向かって走って行くじゃあないですか。まさかと思って追いかけてみると舞妓さんでした。「どうしてもお風呂に入りたくてダメ元で走って来たんです~」と。いやまさかだらりの帯を靡かせておこぼでカッポカッポ走ってたわけじゃあないですからね。僕が見かける舞妓さんは大抵お洋服着て靴履いたはります。そりゃお風呂入りに来たはりますから。でもたまにはそんな舞妓さん達のお仕事姿も見てみたいなあと思いまして、先月上旬、大黒湯で働いてくれている京大生の後輩達を連れて、この春建て替えが完了した宮川町歌舞練場三ツ輪座の柿落とし公演を観に行って来ました!いやあ、圧巻でしたよ。みんなかっこよかったなあ。いつもお風呂上がりですっぴんのみんなが、日本髪を結って白塗りを施し豪華絢爛な着物を身に纏い、新しくなった舞台の上で堂々と舞ったはるお姿は大変麗しく、ついつい見惚れてしまいました。俺はあの子達のためにも風呂を沸かしてるんだぞ!と思うと気合いも入るってもんです。

そんな舞妓さん達の綺麗な日本髪ですが、一度髪結いさんとこで結って貰わはったら一週間くらいあの髪型をキープしなくてはならず、髪を解いて洗うことも叶いません。日本髪のままお風呂に来はる時もありますが、髪を固めている鬢付け油が熱に弱くゆっくり浸かっていると髪型が崩れてしまうため、ちゃっと入ってちゃっと上がらはります。正に烏の行水。その習慣が身に染み付き過ぎて、初めのうちは髪を解いた日でさえ20分くらいでお風呂上がったはったのが、この頃はすっかりゆっくり入ってくれはるようになり、「ああ、多少は彼女らにも居心地の良いお風呂を提供できているのかなあ」としみじみ嬉しく思っております。しかし髪を解かはった日は解かはった日で、長い髪を乾かすのに難儀したはるのもドライヤーの音で知っております。そんな舞妓さん達の烏の濡れ羽色の美しい黒髪を労らねばと思いまして。毎年クリスマスは不本意ながらもカップルを乗せた人力車を引いて京都の街をかけるトナカイ役に徹して来た万年独り身の僕ですが、今年はサンタを引き受けてやろうじゃあないですか。ということで、テッテレ~!めっちゃええドライヤ~!!舞妓さん達とあと僕の数少ない女性フォロワーにアンケートを取った中で人気だった3種類の高級ドライヤーを女湯に導入させて頂きました~!!女湯の常連さんの皆さん、脱衣所の床に毎回コロコロかけてくれはっていつもおおきに~。そんな皆さんに大黒サンタからのプレゼントどす。あんじょう使っとおくれやす~。

もちろん!男湯にもプレゼント、用意しておきましたよ。どん!20kgの鉄のプレート~!いやあ~脳筋店主が脱衣所に懸垂マシンを置いたのを皮切りに、類は友を呼んだお客さん達の器具の持ち込みにより着々と推し進められて来た大黒湯ジム化計画ですが、重り、足りてなかったですよね?安心してください。今回20kg、2枚ご用意させて頂きました。どうも、サンタクロース改め、三頭筋フルコースです!!これで鍛えろ野郎共!!それでは!メリークリスマッスル!!皆さん良いお年を!!


ライター
竹林昂大
PROFILE
愛知県名古屋市出身。金メダルをかじった市長と同じ高校を卒業後、2年間の浪人を経て京都大学工学部に進学。東山の街を人力車を引いて走ったり、キャンプをしながら自転車で47都道府県を全部走ったりと多方面に奔走した結果4度留年。2024年3月には消滅寸前だった京大銭湯サークルを引き継ぎ1ヶ月で100人以上集めて復活させるなど、その活躍ぶりから各種メディア出演も多数。2025年9月からは廃業した五条の大黒湯を継業し店主として番台に立つ日々を送っている。彼女募集中。