だあーーーーっ!!vol.6にも営業再開間に合わず!!誠に申し訳ございません!!!!
あっ、当初は1ヶ月間で予定していた改装工事が延びに延び、結局倍の2ヶ月間休業している大黒湯の若大将ちくりんです。近所を歩いているとしょっちゅうお客さんとお会いするので、その度に営業再開の延期を伝えて謝り、ペコペコ赤べこ状態です。おかげで腹筋と背筋がますます鍛えられ、このままだと2ヶ月間の改装工事を経て最も大きく進化したのは店主の肉体ということになりかねません。しかしそんな僕の筋肉よりももっと膨れ上がっているのは借金。前回のvol.5では1,000万円と書いた気がしますが、すまん、ありゃ嘘だった。正解は1,500万円でした。工事が延びているのは工程が増えているからであり、すると当然工事費も嵩むっつーわけです。流石に追加融資を申し込まざるを得ませんでした。借金1,500万円。ゾックゾクしてきたなあ。


しかしこれだけ時間もお金もかかった分、その仕上がりは素晴らしいものとなっております!!2ヶ月間お待たせしてしまったお客さんたちにもきっとご納得いただけることでしょう!!心配なことと言えば今回男女の浴室を入れ替えたことで女湯から多少不満が出ないかってことですかね、、、というのも、うちは元々女湯の方が男湯よりも広かったんですが、お客さんは圧倒的に男性の方が多いので、そのアンバランスを解消するために今回男女を入れ替えたんです。(決して脱衣所の筋トレスペースの拡充のためなどではありません、筋肉に誓って違います)ではなぜ女湯の方が広かったのか?それはやはり、大黒湯の立地と関係があるんじゃないかと思っています。大黒湯のある大黒町通の一本西の筋は宮川町、芸舞妓さんのいる花街です。昔は芸舞妓さんの数も今よりもっと多かったことでしょう。花街にいる女性は何も芸舞妓さんだけではありません。置屋さんで働く女中さんらも銭湯を利用していたと聞きます。このあたりでは昔はたくさんの女中さんが住み込みで働いていたそうで、実はかつて大黒湯にも住み込みで働く女中さんがいたらしく、大黒湯の2階にはたった2畳の女中部屋が残っています。そして現在その女中部屋に2ヶ月間泊まり込んで大黒湯の改装をしてくれたはるのが大工の徳さんでございます。

徳さんに初めてお会いしたのは2年前の春、僕が舞鶴の銭湯に入りに行った時のことでした。舞鶴には若の湯さんと日の出湯さんという2軒の銭湯が残っており、どちらもその建物は有形登録文化財に指定されているような激渋銭湯なのですが、舞鶴まで100kmちょっとチャリを漕いでかいたその汗を流しに若の湯へ行き、そのまま日の出湯さんではしご湯をして(この時日の出湯の大将の髙橋さんと仲良くなり、お盆に京大銭湯サークルで日の出湯の2階に寝泊まりしながら風呂掃除をお手伝いしたり舞鶴で300年続く火祭りに参加させていただいたりと3泊4日の夏合宿をさせていただいた話はまたいつか)、風呂から上がった日の出湯の軒先でたまたま出会ったのが徳さんでした。そしてその際、京都一水が良い銭湯とも言われ長年にわたって多くのファンに愛されてきた芋松温泉が近々廃業されるという噂を徳さんにお伝えしたところ、翌日には芋松温泉に行かれているのを見てその行動力と銭湯愛の深さに圧倒されたのを覚えています。しかしまさか、その後僕の元バイト先であるサウナの梅湯の2代目店長のしほさんによって芋松温泉が継業され、徳さんの手によって生まれ変わり存続することになろうとは、、、そしてまさかまさか、僕自身も廃業寸前の銭湯を継業し、芋松温泉での素晴らしい仕事っぷりに惚れてその改修工事を徳さんにご依頼することになろうとは、、、つくづく凄い縁だなと思います。


そんな銭湯大好き大工さんの徳さんの手によって今回大きく生まれ変わった大黒湯の玄関では、廃業した大阪の銭湯・昌の湯から徳さんらがレスキューして来はった舞妓さんの描かれたタイルの壁が出迎えてくれます!なんと可愛らしい!!
しかも実はこのタイルの壁を囲う木のフレーム、解体した大黒湯の番台の背中側から取ったものなんです!!大きさぴったり、シンデレラフィットでした!!運命的でしょ!?

え、番台解体しちゃったの…?
ご安心ください、大黒湯で長年にわたって使われ続けてきたあの番台は徳さんの匠の腕によってこの通り新たに受付カウンターとして生まれ変わりました!!
そしてその裏には、検討に検討を重ねて弾き出した絶妙な高さと奥行きのテーブルを誂えていただきました!店主は番台で電気電子工学の勉強に励みます!!絶対京大卒業してやるぜ!!



そんな番台から向かって右に女湯、左に男湯、双方の入り口では大黒湯専属イラストレーター、京都大学文学部1回生の松本たくみ先生による描き下ろしイラストがでかでかとプリントされた特大暖簾がお出迎えです!女湯は舞妓さんで、男湯は人力俥夫、もちろんモデルは俺です!店主への愛を感じるなあ。

そして暖簾をくぐると……おっと、ここではまだこれ以上見せるわけにはいかねえなあ。
大きく生まれ変わった大黒湯の姿はぜひその目で確かめていただきたい!!
つーわけで、大変長らくお待たせいたしました!
大黒湯、4月1日(水)に営業再開いたします!!
みなさまのご来湯、心よりお待ちしております!!
エイプリルフールの嘘じゃあありませんからね!!


ライター
竹林昂大(たけばやし こうた)
PROFILE
愛知県名古屋市出身。金メダルをかじった市長と同じ高校を卒業後、2年間の浪人を経て京都大学工学部に進学。東山の街を人力車を引いて走ったり、キャンプをしながら自転車で47都道府県を全部走ったりと多方面に奔走した結果4度留年。2024年3月には消滅寸前だった京大銭湯サークルを引き継ぎ1ヶ月で100人以上集めて復活させるなど、その活躍ぶりから各種メディア出演も多数。2025年9月からは廃業した五条の大黒湯を継業し店主として番台に立つ日々を送っている。彼女募集中。